パープルリボンプロジェクト

「女性に対する暴力をなくす運動」について

暴力は、その対象の性別や加害者、被害者の間柄を問わず、決して許されるものではありませんが、特に、配偶者等からの暴力、性犯罪、売買春、人身取引、セクシュアル・ハラスメント、ストーカー行為等女性に対する暴力は、女性の人権を著しく侵害するものであり、男女共同参画社会を形成する上で克服すべき重要な課題です。毎年、内閣府その他の男女共同参画推進本部構成府省庁の主唱により、11月12日から25日までを期間として「女性に対する暴力をなくす運動」が実施されます。

11月25日は、「女性に対する暴力撤廃の国際デー」です。1960年11月25日、ドミニカ共和国の政治活動家3姉妹が暗殺される事件がおきました。 この事件を受けて毎年多くの女性たちが「女性に対する暴力をなくすこと」を求め声を上げてきました。1999年の国連総会では、11月25日を国際デーとして記念することが宣言され、以来世界的に記念イベントや啓発活動が行われています。

関連リンク
配偶者からの暴力被害者支援に関するサイト(内閣府)

川崎市男女共同参画センターもこの運動期間に併せて以下の取り組みを行っています。

  1. 団体・事業所限定/DV被害者の自立支援のための物資募集
  2. 女性に対する暴力をなくす運動に関するテーマ展示などパープルリボンプロジェクトとして実施

関連リンク

「パープルリボンプロジェクト」とは

ドメスティック・バイオレンス(DV)をはじめ、個人間の暴力や虐待に関心を呼び起こすとともに、暴力の下に身を置いている人々に勇気を与えようとの願いから、40か国以上に広がっている、国際的なネットワークに発展した草の根運動です。
紫色が「女性への暴力根絶」 のシンボルカラーとされているため、日本でも 各地でパープルカラーのライトアップなどが実施されています。すくらむ21では、パープルリボンプロジェクトを通じて、暴力の下に身を置いている人々のエンパワーメントと安全をめざしています。

2024年度は、「パープルカラーのオリジナル布ワッペン」の展示を行います。

女性に対するあらゆる暴力の根絶を広く呼びかけるとともに、被害者に対して、「ひとりで悩まず、まずは相談をしてください。」というメッセージを込めて、パープルリボンの紫色をベースにオリジナルのメッセージやイラストを組み合わせた、オリジナル布ワッペンを展示します。また、展示会場では、必要な材料を用意していますので、オリジナル布ワッペンを制作することもできます。

展示内容
デートDV防止と安心できる関係づくり/性暴力防止/暴力防止
展示場所
(各実施期間)
・ 川崎市男女共同参画センター1階第1交流室【高津区】:11月11日(月)~30日(土)
・ かわさき市民活動センター「ごえん楽市」【中原区】:11月16日(土)

※川崎市男女共同参画センター(すくらむ21) では、「女性に対する暴力撤廃」テーマに関連するセンター所蔵資料(書籍等)の展示(書籍の貸し出しも可)も行います。

すくらむ21では、センター設立10周年を記念し、パープルリボンプロジェクトを立ち上げました。

具体的なプロジェクトの取り組みの紹介

年度 協力団体・期間など
2023 女性に対する暴力防止に関するメッセージを書いてもらう参加型アート「The Clothesline (ザ・クロースライン)」の出張展示を実施しました。
11月に行われたかわさき市民活動センター主催「ごえん楽市」、12月は市民文化局コミュニティ推進部協働・連携推進課主催の「まちのひろばフェス」に出展しています。
2022 川崎市男女平等推進週間に合わせて6月26日(日)に第18回すくらむ21まつりを開催しました。今年度は、すくらむ21主催のホールイベントとして、世界各地で踊られている女性への暴力防止啓発ダンス「Break the Chain」(以下、BTC)を「女性に対する暴力をなくす運動」のシンボルマークであるパープルリボンにかけて、パープルリボンダンスとして地域の団体に踊っていただく企画を行いました。

今回の取り組みは、BTCダンスを踊ることで「暴力被害のサバイバーが、自分の身体や感情は自分のものだと実感する」「暴力は許さないという意思を示す」「踊りを見た人にも、コロナ禍を乗り越えていく力を与える」「イベント等が中止となり、踊る機会が減ったダンサーたちの表現の場とする」ことを目的としました。情報紙「すくらむ」にも参加団体の意気込みや感想などを掲載しています。

また、川崎市平和館主催の「非平和展『女性』」においても紹介しました。「女性に対する暴力をなくす運動」などの週間に合わせて実施したテーマ展示では、来館者や講座参加者にメッセージを書いてもらい関連図書とともに参加型の展示を実施しました。

2017
インターンシップ生が考えたデートDV予防ポスターの作成

九都県市では、若年層における交際相手からの暴力(いわゆるデートDV)の未然防止に向けて、共同キャッチフレーズを作成。川崎市では、大学生が作成したポスターや、女性に対する暴力根絶のシンボルマークであるパープルリボンを活用した「しおり」を図書館等で配布したほか、インターンシップ期間中にデートDVのワークショップで学んだことを専門家の助言を受けながらまとめたポスターを市内にある県立高校、市立高校、近隣大学、市民館などの公共施設にて期間中に掲出いただきました。

2014~現在 デートDV予防啓発講座を高校(3校程度)に出前授業しています。
2013
デートDVパネルの紹介
女性への暴力防止キャンペーンの一環として、長期インターンシップ研修生が身近にデートDVがあることを発信する目的で学内に展示するパネルを制作しました。写真は、神奈川大学での展示の様子です。日本女子大学の生田キャンパスでも掲出いただきました。
展示協力いただいた学内の相談窓口のダイヤルも掲載しています。
デートDVパネル(神奈川大学)

▼展示パネル(各パネルをクリックするとダウンロードできます。)
デートDVって意外と身近?(PDF) 恋人関係が気になっているあなたへ(PDF) 友達の恋愛関係を心配だなと思ったら(PDF) 誰にもわかってもらえない!と悩んでいるあなたへ(PDF)

2012
①パープルリボンの普及キャラクターの作成
オリジナルキャラクターの名前募集・コンテストの実施及び展示

名前は、「パル」

パープルリボン普及キャラクターは、学生が考案した川崎市男女共同参画センターオリジナルのパープルリボン普及キャラクターです。大学生たちが情報をわかりやすく発信して少しでも身近に伝えていきたいという思いで作成しました!

◆投票期間:2012年9月20日㊍~10月20日㊏
◆投票箱設置箇所:川崎市内各区図書館(7箇所)、市民館(7箇所)、すくらむ21
◆キャラクター名:パル・・・26票/159票

パープルリボン普及キャラクター、パル
すくらむ21 まつりにて、キャラクターの名前、パープルリボンの取り組みを掲示して紹介しました。併せて、まつり参加団体であり、施設利用団体の「高津パッチワークサークル」の協力でキャラクターを入れたタペストリーも新たに作成提供されました。
オリジナルキャラクターの紹介用の人形も、2011年度のインターンシップ生(2名)が継続して関わり、製作しました。
②パープルリボンのしおり配布とポスターの掲示
昨年度に引き続き、社団法人神奈川県タクシー協会川崎支部に所属する計1,446台のタクシー全てにパープルリボンしおりを設置いただきました。公共施設及び地域のおもちゃ屋などの商業施設店舗のほか、新規に民間保育園、神奈川県赤十字献血センターや個人医院などにも新たに配布しました。高津区周辺書店など19箇所(4,150枚)の協力も得ました。川崎駅周辺にある商業施設「さいか屋」「かわさきBE」「アゼリア」など従業員のバックヤードへのポスター掲出、女子トイレ等のしおり配布の協力を得ました。
2011
①しおりの配布
・施設や店舗の受付、女子トイレ等への設置
川崎市美容連絡協議会のご協力により市内の美容院(305店舗)
川崎アゼリア(全4カ所)
ソリッドスクエア(全42カ所)
教育文化会館・各区市民館(全7カ所)
8月~9月にかけて、社団法人神奈川県タクシー協会川崎支部に所属する計1,500台のタクシー全てにパープルリボンしおりを設置していただいた。今年度は、7万枚配布しました。
②図書館や館内での書籍紹介&パープルリボンの展示

<市内図書館の協力による展示>
市内図書館の協力により、11月~12月にかけて5館で書籍紹介及びパープルリボンについてのリボンを貼るコーナー設置。

③オリジナルのつめやすりの作成と配布

ポーチに入るサイズで、携帯しやすいサイズでイベント時などに配布しました。

④センター館内での情報展示
  • 川崎市男女平等推進週間
  • DV被害者支援強化月間にセンター1階掲示コーナーに、パープルリボンのタペストリーの展示・パープルリボンツリーの設置。
  • 情報提供室で書籍の紹介を併せて行った。絵本なども紹介。
2010
①しおりの配布

川崎市内のタクシー(1500台):川崎市タクシー協会

②予防の輪を広げる目的で作成したパープルリボンクリアーファイル

川崎市医師会、川崎市看護協会、川崎市社会福祉協議会の協賛を得て、作成したパープルリボンをあしらったクリアーファイル。DVと虐待の関係の深さから保育園のほか、医療関係者、教育関係者への周知・予防への呼びかけ用として配布しました。

2009
①パープルリボンしおりの製作

パープルリボン運動の目的やシンボルカラーの意味などのほか、川崎市内とDV被害者相談窓口を設ける県内施設の電話番号などを掲載した、リボンをかたどったしおりを作成。市内の書籍販売店39ヶ所、市立図書館12ヶ所、市内外の大学6校など延130ヶ所のご協力をいただき、しおりを配布・設置。

パープルリボンしおり
②パープルリボンの形のベンチの製作

大学生といっしょにKSコミュニティアカデミーの社会人研修生がデザイン・製作したパープルリボンの形のベンチ。約4か月かけて完成。牛乳パックで製作しています。パープルリボンのベンチを作成して子どもからお年寄りに座ってもらいながら、パープルリボン運動について考えるためのベンチです。

③市民活動グループとともに、手仕事でつながるパープルリボン

当館を利用されている市民サークル「高津パッチワークサークル」さんが、プロジェクトにご賛同くださり、メンバーのみなさんで大小さまざまなサイズのパープルリボンをモチーフにした手作りのタペストリーを約20枚製作いただきました。