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コロナ禍での出産
2021年1月、緊急事態宣言の中でDパパ家第二子出産となりました。コロナ禍という環境での出産について、平常時とだいぶ勝手が違いました。平常だった第一子の出産のときと比べて感じたこと、パパが気をつけた方がよいことをまとめてみました。
まず産院の検診にパパが同行できません。わが子と妻の大事をお願いする医師と顔を合わせたのは立ち会い出産の一瞬だけでした。両親学級は縮小され、ママ友がつくりにくい環境です。産院の方針によっては出産時のパパの立ち会いさえ難しいかもしれません。出産時、ママはただでさえ息苦しくなるのにマスク着用のままと言われる場合があります。出産後も実家の両親の手助けは受けられず、すべて自分たち夫婦で対応していかなければなりません。そして外出の度、またパパが外から帰ってくるたびウイルスをもちこんでしまうのではないかと神経をとがらせます。
怖いのは、一番頼りたいパパが検診に付き添えないことでパパになる実感がわきづらくなり、パパとママの意識の乖離が起きやすくなることです。産後の入院で様子を見に行ったついでにおむつを替える練習もできません。実のところ、Dパパが今回の出産で本当に二児のパパになったと実感できたのはママが退院してからでした。
自分のことをわかってもらえる人がいない、助けてくれる人がいないという状況は、ママの産後うつの可能性をぐっと増加させます。産後うつは死につながるケースがあります。産後うつは軽度のものも含めると初産婦で産後2週間時点をピークとして25%にもなるといいます。Dパパも失敗したことですが、大変なことでもなるべく前向きにとらえようというパパの態度は、ママの目にはみれば能天気と映るようです。社会には偏っている情報やいたずらに不安を煽る情報も含め、玉石混交の膨大な量の情報があふれています。そこに根拠もなく「大丈夫」と言ったところで、なんの安心感も生まないようです。
我が家では、パパはいつも以上に情報収集することとしました。そして、知っていることでも、理屈をぐっと呑みこんで聞くに徹しました。「こういう情報もあるんだって」とママだけが調査役をしなくていいよというメッセージを込めて言葉にしてみました。また、自分基準の気遣いなんてすれ違いの元だということを第一子の時に学んだので、プライドを捨てて「これどうしようか」とか「どう思う?」とか「こうしておいたけど違ったら言ってね」となるべくママとすり合わせるようにしました。なんでそこまでしなきゃいけないんだ、という気持ちも沸くかもしれません。でも、そこまでしなきゃいけないくらいには、この状況下のママたちは追い詰められやすいと思いました。
第二子が生まれて半年が経ちますが、いまのところ我が家では鬱と縁遠く暮らせています。