土屋友子さん(株式会社チッタ エンタテイメント)
株式会社 チッタ エンタテイメントはシネマ・コンプレックス「チネチッタ」やライブホール「クラブチッタ」を核とした商業施設『LA CITTADELLA』を運営。年間を通し様々なイベントも開催し、幅広いエンタテイメント活動を手掛けていた。
現在運営部にいらっしゃる土屋さんは、以前は広報宣伝部に所属し、『LA CITTADELLA』の施設の集客PR、地域と協力して盛り上げるイベントを手掛けていた。
学生時代、土屋さんは就職したらバリバリ働こうなどという意気込みはなかったそうだ。その頃は将来への不安をあまり感じていなかった反面、働きたいという意欲はあまりなく、むしろ「働きたくない」と思っていた。しかし母親から「働きなさい」と言われて就職した先であるチッタ エンタテイメントに勤め始めると、街が変わっていく過程に関われる仕事をしていく経験から、何かをやりたいという気持ちが生まれ、仕事に邁進した。
街は生きている、時代の流れに沿って
チッタ エンタテイメントは、2002年に川崎市にかつてないスケールと斬新なコンセプトによるエンタテイメントの街、『LA CITTADELLA(ラ チッタデッラ)』を作った。この街作りに土屋さんも参加し、『LA CITTADELLA』のオープンで夜遅くまで働く忙しい毎日だったという。だが、当時の土屋さんは他にはない施設を作っているという感覚や、チッタ エンタテイメントによって変わっていく街に高揚していたので、疲労も気に留めていなかったようだ。
チッタ エンタテイメントに入社して以来、刻々と変化していく街並みを見つめた土屋さんは、「街は生きている、時代の流れに沿って」と評した。街が生物のように変化し活気づく過程、『LA CITTADELLA』が完成した時の達成感、施設へ訪れた人々の笑顔が、懸命に働く土屋さんのやる気に繋がっていた。
働くことの積み重ね
仕事をする上では、嬉しいこともあったが、悔しくなることもあったという。土屋さんは嬉しいことはやりがいに繋げるように、悔しいこともまた自分のバネにして、意欲を燃やしては仕事に取り組んでいた。『LA CITTADELLA』を完成させる前の激務や、チッタ エンタテイメントが運営する施設のテナントの売り上げ向上の仕事、周辺地域と協力するイベントや宣伝などの仕事をこなしていった。その中で何か新しいことを始める時、不安や緊張から目の前にあるチャンスを逃さず、「何事も経験」というスタンスで土屋さんは多くのことに挑戦してきた。
一生懸命働くことの積み重ねで、いつの間にか広報宣伝の課長となっていた土屋さんは、「目の前にある仕事を積み重ねていくことで結果が伴ってくる。私の管理職という役職も結果だと思う」という。土屋さんは現在運営部の課長として働いており、中間管理職として会社と部下の間をつなぐという意識を持ち、時に厳しく部下を一喝することもあるが、声を掛ける時には言葉選びに十分に配慮するなど丁寧な対応を心掛けているそうだ。
女性の目を引くには女性の視点で
入社当初はまだまだ男性中心で、女性は少ない職場だったが、土屋さんは特に自分が女性であることを意識していなかったという。しかし今は、イベントの集客PRで女性の目を引くには女性の視点が役立つことがあると考えている。最近は他の商業施設でも販促担当の女性が多く、これからは女性社員が活躍する機会がますます増えていくのではないかという。
編集後記
土屋さんのお話からは、学生時代の仕事に対する意識があまりなかったこととは裏腹に、とにかく一生懸命仕事をしていたことが伝わってきました。仕事をする中でやりがいを見つけ、経験を重ねていき、現在は仕事を楽しんでいる土屋さんに憧れを感じました。
そしてチッタ エンタテイメントの職場内の、男性も女性も自分の性別にこだわらず、臆することなく仕事に専念できる環境があったからこそ、土屋さんは仕事を楽しみながら、自分のスタイルを築き上げてきたようにも感じました。
取材日:2014年8月20日
Eグループ(渡邉康介、加藤有紗、大原千隼)