東日本大震災による避難生活が長期化する中、女性に配慮した支援が必要になって いました。避難しているということで我慢したり遠慮したりして言い出せない女性被災者の方も多かったようです。
川崎市男女共同参画センター(すくらむ21)では、女性被災者の方々が自分らしく過ごすことができ、避難生活の中で少しでも心の負担を軽減いただけるよう、支援につながる物資を期間限定で募集し提供しました。
また、ボランティアの方々と協力して、心の不調、体の不調等の悩みや要望について女性だけで話せる「女性の悩み相談&健康相談」の相談会を避難所内で実施しました。
【報告】
物資につきましては、6月1日~6月26日17:00到着分まで、4771点の支援物資が、市内を中心に市外、県外から数多くの女性の方々の想いを乗せてせてセンターへ届きました。
ご支援をいただきました皆様には、心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
『女性被災者支援物資の提供』
6月28日、7月20日の2回、川崎市内の避難所へ提供いただいた物資を被災者の方々へ直接お渡しし、必要なものを選んでいただきました。
数多くの物資の中でも特に生理用品、生理用ショーツ、コットン、化粧品、汗ふき取りシート、制汗スプレー、赤ちゃん用オムツ、おしりふき、幼児・こども服、女性用の下着(カップ付の下着、ブラジャー、ショーツ、ガードル)、女性用の服、靴下、髪留め、鏡、化粧品ポーチなど私たちの募集品以外にもいろいろな配慮の上で、ご提供いただいた新品の品々に集まった女性たちから感謝と喜びの声を多数いただきました。
一部ではありますが、提供させていただいた方々からの声を紹介します。
- 「生理用のナプキン、コットン、オムツは居住スペースの女子トイレに共有用としてダンボールごともっていって設置したい。毎日、毎月必要となるものなので、共有して大事に使います。」
- 「自分たちの日常には当たり前にあったが、緊急度は低い日用品(鏡)や化粧品などは不足していて、特にサイズの合う下着類や生理用のショーツのようなものは買えなかったから、提供いただき、うれしい。」
- 「自分たちにとってあったらいいなというものはいつも後回しになる。もらう立場からほしいとも言い出せないし。子ども用の服も汚れたり洗いかえ用にとズボンや服もほしかった。非常に有難いです。」
- 「自宅に帰れば衣類などもあるが、避難区域であるので自由に持ち出せず、結局、こちらで必要なものなどを調達することになり、不便でお金もかかってしまう。このような物資の提供は本当にありがたくて、感謝の気持ちでいっぱい。」
また、仕分け用、引き出し代わりにと、物資を入れてきたダンボールと一緒に支援物資を持っていく方も多くいました。
後日、国家公務員住宅へ入居中の女性被災者向けに宮前区社協の協力で「ひまわりの会」さんを通じて、支援物資を提供させていただきました。
さらに、支援物資でご提供いただいたもののうち、女性被災者の方々が必要とされなかったものなどについては、女性のDV被害者を支援する施設へほんの一部ですが提供させていただきました。
『女性の悩みの相談会&健康相談会』 では、頭痛、吐き気、生理不規則、不眠、些細なことでイライラ、将来への不安、子育ての悩みなどのほか自分の気持ちを聞いてほしいという方が参加され、30分から1時間程度、専門家が必要に応じて、お話を伺いました。
▼提供物資の一覧と相談会などの実施の簡易な報告は
こちらからご覧いただけます。
【問合せ先】川崎市男女共同参画センター(愛称:すくらむ21)
すくらむ21(TEL:044-813-0808、FAX:044-813-0864)まで
【掲載メディア】
・読売新聞:6/1 「女性被災者へ 支援物資募集」
・神奈川新聞:6/4 「支援物資を募集」
・東京新聞 :6/11 「被災女性に下着など物資提供をよびかけ」