このページでは、親子で一緒にたのしめる絵本を紹介しています。
≪みんなちがって、みんないい≫ これは金子みすず(1903~1930) の詩(私と小鳥と鈴と)に出てくる一節です。今からおよそ90年も前に、すでに今の世の中のコンセプトである「ダイバーシティ(多様性)」を彷彿とさせる詩を詠んでいます。
例えば誰かに「あなたの家族は?」と聞かれたら、あなたはどのように答えますか。今、家族の形態は様々です。また、最近、LGBT という言葉が頻繁に使われるようになってきました。性自認や性指向が色々あることを受容しようとする世の中になってきています。それでも日本は先進国の中ではまだまだ遅れていますが…
今回は≪みんなちがって、みんないい≫を子どもたちに伝える絵本を2 冊紹介します。
まずはイタリアの絵本『たまごちゃん、たびにでる』です。この絵本は生まれることが心配なたまごちゃんが家族を知るための旅に出ます。色々な家族と出会うことで、生まれることが楽しみになっていきます。様々な動物の家族のありようを楽しく教えてくれます。もう1 冊はオーストラリアの絵本で題名は『くまのトーマスはおんなのこ』です。副題として~ジェンダーとゆうじょうについてのやさしいおはなし~と書かれています。男の子が大切にしているぬいぐるみの熊は男の子の名前、でも本当は女の子の名前が良いと打ち明けるところからお話は始まります。男の子の「友情に性別は関係ない」という優しい凛々しさや、お友達の女の子が理系女子であることも楽しいお話です。
一人ひとり性別も個性も様々ですが、それぞれが自分らしく生きやすい世の中であり、それぞれが互いを尊重しあいながら、協力してともに生きられる世の中であってほしいと願うばかりです。