『こどもジェンダー』
発行日:2021年4月
著者:シオリーヌ(大貫詩織)
出版社:ワニブックス
発行日:2021年4月
著者:シオリーヌ(大貫詩織)
出版社:ワニブックス
中学生の我が子に「ジェンダーって知ってる?」と聞いてみた。「知ってるよ、SDGsでしょ!?」と…。今は、学校でもSDGsの教育が進められ「ジェンダー」という言葉自体、子どもたちに定着しつつあるように思う。しかし、どれだけの子がその言葉の意味を理解しているだろう。いまだ多くのジェンダーバイアスが存在する社会に生きる子どもたちに、私たち大人がどう伝えていくかが問われている。本書はその素材として手に取ってほしい一冊。
赤いランドセルが欲しい男の子に「赤は女の子の色だから、黒や青にしなさい」と言う家族。何気なく使う「お母さん、ご飯まだ?」の言葉など。子どもたちの身近で起こる「ジェンダー」にまつわる疑問やモヤモヤを例に、助産師で性教育YouTuberとして活躍する著者がその疑問にどう対処すればよいか、その考え方や伝え方を提案する。読み進めるうちに既存のジェンダー規範を疑う力が身につくはずだ。
本書は子ども向けにひらがな・カタカナで書かれており、表情豊かに描かれたイラストも魅力的。「ジェンダー」はもちろん、「セクシュアリティ」の入門書として世代を問わずおすすめしたい一冊。